HOME > 会長あいさつ

会長あいさつ

「共に学び 対話を重ね 未来を拓く」


愛知県小中学校長会長
加藤 広也
(長久手・北小)

 会員の皆様のご推挙により、令和7年度の愛知県小中学校長会の会長を仰せつかりました、長久手市立北小学校の加藤広也と申します。もとより微力ではございますが、皆様のお力添えをいただきながら、その職責を全うしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本年度、本会は新たな校長先生方をお迎えし、992名の組織となりました。
 私は常々、校長という職は、大海原を航海する船の船長に似ていると感じています。992名の船長が、未来を担う子どもたちという大切な乗客を乗せ、教職員という頼もしい船員と共に、地平線の彼方の目的地を目指し、航海を続けています。その目的地とは、「子どもたちが、持続可能な社会の創り手となって、よりよい社会と豊かな人生を、自ら切り拓いていく『未来』」です。そして、その長い航海の道のりこそが私たちの日々の学校経営であり、教育活動に他なりません。航海には、順風満帆な時もあれば、濃い霧に覆われ視界不良となる時もあります。荒波を乗り越え、常に最適な航海を行うためには、羅針盤となる「確かな指針」と、苦楽を共にする「仲間との連携」が不可欠であり、そのネットワークの中心となる「港」のような存在が必要です。
 私は、この「港」としての役割を果たすのが、校長会の活動であると考えます。航海の道のりは992通りですが、「子どもたちの未来」という同じ目的地を目指していく、その高い志と覚悟を確認し、分かち合いながら、校長会活動を推進してまいりたいと存じます。
 学校現場に目を向ければ、不登校児童生徒の増加や特別支援教育の対象となる児童生徒への支援の充実など、子どもたちを取り巻く課題や教育的ニーズは、ますます複雑化し、多様化しています。加えて、依然として教員不足が続く中、学校における働き方改革をさらに推進するとともに、教職の魅力を積極的に発信し、専門性と情熱をもった質の高い教員の育成に取り組んでいかなければなりません。
 こうした多岐にわたる課題に対応し、次代を見据えた確かな学校経営を行っていくために、校長自身が常に研鑽に励み、互いに学び合いながら、視野を広げ、見識を深めることが、これまで以上に重要になると感じています。また、校長には、適切な判断と決断の根拠となる多くの情報が必要です。そのため、校長同士の連携はもちろんのこと、関係機関や家庭・地域社会との対話を通じて、より強固な信頼関係を築いていくことが不可欠です。そして、その緊密な連携と豊富な情報を基盤とし、教育条件の整備・充実や教育課題の解決に向けて、現場の声をしっかりと関係機関に届けながら、子どもたちの未来を拓く、創意と活力に満ちた学校づくりに取り組んでいかなければなりません。
 以上のような認識を踏まえ、本年度の校長会のキャッチフレーズを「共に学び 対話を重ね 未来を拓く」といたしました。このキャッチフレーズのもと、委員会・部会を中心とした調査研究・対策活動、研修会、また率直に意見や情報を交換する場などを積極的に展開し、学びとつながり、対話を大切にする校長会活動を推進してまいります。
 愛知県小中学校長会は、先人の方々の不断のご努力・ご尽力によって、今日に至っております。その歴史と実績を受け継ぎ、さらなる活動の充実を図っていくために、会員の皆様と心を一つにして取り組んでまいりたいと存じます。

Copyright 2012 Aichiken Shotyugakko Kochokai All rights reserved.