愛知県小中学校長会は、愛知の教育の充実と発展を目指し、たゆまぬ研究と実践を重ね、着実にその成果を上げてきた。
我が国では、少子化・人口減少や高齢化、グローバル化やデジタルトランスフォーメーションの進展などにより、社会の在り方が加速度的に変化している。併せて、将来の予測が困難な時代の中で、世界的な平和の実現や地球規模の課題解決に向けて、持続可能な社会の創り手の育成や日本社会に根差したウェルビーイングの向上が求められている。
教育においては、定年引上げなどによる教職員構成の変化や教員免許更新制に代わる新たな研修制度の確立など、大きな節目を迎えている。そして、新たな第四期教育振興基本計画の下、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を通して「主体的・対話的で深い学び」を実現させるとともに、生涯を通じて学び続け、多様な専門性を有した質の高い教職員集団を形成し、「令和の日本型学校教育」を構築していくことが求められている。
こうした中、校長は、社会の現状や変化を捉え、義務教育の意義と使命を強く自覚するとともに、一人一人の可能性を最大限に引き出し、多様な人々と協働しながら、豊かな人生を切り拓いていく力を育み、子どもたちや教職員の幸せにつながるような質の高い教育活動の具現化を目指した学校経営に取り組まなければならない。
私たちは、学校を取り巻く現状を深く認識し、幅広い教養と深い識見に基づく教育理念の下、リーダーシップを発揮し、創意と活力に満ちた学校づくりに取り組むことをここに決意するとともに、第77回総会に当たり、次の事項を決議し、その実現を期して共に行動することを宣言する。
一、 | 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を通じた、知・徳・体の調和のとれた「生きる力」の育成 | |
一、 | カリキュラム・マネジメントの充実による、社会に開かれた創意ある教育課程の実現 | |
一、 | 確固たる学校経営の礎となる教育諸条件の整備・充実と、教職の魅力発信につながる働き方改革の推進 | |
一、 | 教育に対する強い使命感と、豊かな資質・確かな能力をもつ教職員の育成 | |
一、 | 子どもたちの命と心を守り、安全・安心に活動できる教育環境の充実 | |
一、 | 地域とともにある学校としての、家庭・地域・関係機関等との連携・協働の推進 |
令和5年5月15日
第77回愛知県小中学校長会総会