命をいただく
-蟹江・学戸小 久野みどり-
食事の前には「いただきます」。私たちは魚や動物の命をいただいて生きています。だから「(命を)いただきます」ですね。でも、いただく命は、本当にそれだけでしょうか。
命ってどこにあると思いますか。心臓?頭の中?私は、今まで生きてきた時間、そして、これから生きていく時間が命だと思います。皆さんはこれまで、勉強したり、遊んだりして素敵な時間を過ごしてきたでしょう。これがあなたのこれまでの命。そして、この先もいろいろなことを覚えて一生懸命生きていく。その未来の時間があなたの命です。これは、友達や家族、先生達、皆さんの周りの全ての人にも同じことが言えます。
例えば、給食センターの人が2時間かけて給食を作ってくれたとします。給食には、その人の2時間分の命が込められています。野菜を作った人の命も、給食を運ぶトラックの運転手さんの命も、給食当番の子の命も、給食に注がれています。つまり、私たちは、たくさんの人の『命の時間』をいただいて、自分の命に代えているんですね。だから、食事の前には心を込めて「(命を)いただきます」です。
大切にしようね、あなたの命。そして、『命の時間』を、自分だけでなく、いつか、周りの人のためにも使える人になってほしいと思います。