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会長あいさつ

「次代を見据え、高みを目指し、共に歩む」をめざして


愛知県小中学校長会長
都築 孝明
(幸田・坂崎小)

 会員の皆様のご推挙により、令和5年度の愛知県小中学校長会の会長職を仰せつかりました幸田町立坂崎小学校の都築孝明と申します。もとより浅学非才、誠に微力ではございますが、皆様のお力をいただきながら、職責を全うしたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、松本潤さんが徳川家康公を演じるNHKの大河ドラマ「どうする家康」が人気を博しています。その徳川家には「人の一生は重荷を負いて遠き道をゆくがごとし」という東照公御遺訓が伝わっているとお聞きします。私たち校長の人生も、正に「重荷を負いて遠き道をゆくがごとし」ではないでしょうか。学校というリュックサックに子どもたちの笑顔や希望、教職員や地域の信頼を詰め込み、それを背負いつつ夢の実現という山頂を目指して、一歩一歩歩んでいくものといえます。この「登山」には、まず自分自身の足で立つことが求められます。しかしながら、この「登山」は決して一人ではありません。一人一人が全員山頂にたどり着くまで、互いに声をかけ励まし合っていくのです。総会に996校995名の同志が集まるのは、共にこの「登山」ができることへの誇りや自覚をもち、仲間との絆を確かめ合う「登山口」でもあるからと感じています。
 今年度の県校長会キャッチフレーズは、「次代を見据え、高みを目指し、共に歩む」といたしました。今、教育界は大きな節目を迎えています。国の新たな教育振興基本計画が策定され、「令和の日本型学校教育」の推進やポストコロナ下での工夫ある教育実践が強く求められています。併せて、平成18年の教育基本法改正を受けて施行された教員免許更新制が発展的に解消され、それに代わる「新たな教師の学びの姿」の実現を目指した研修の充実や教職員評価のより着実な実施も求められてくることでしょう。
 さらに、この愛知の教育も変革期を迎え、校長会組織の在り方も見直す必要が出てくると感じています。まず、定年引上げにより、校長をはじめとした教職員構成の変化が生じてきます。校長の構成は、私共が昭和30年代生まれ最後の年次となり、この先は平成時代採用の方が主流となります。私の就職活動期の昭和61年には男女雇用機会均等法が施行され、社会全体で女性の活躍促進が叫ばれ続け、本県の女性校長先生方も、今や3割近くまで伸びてまいりました。このような時代の変化の中で、これからの校長会組織の在り方を考えた時、それぞれの世代のよさを生かしながら多様性を尊重し、変化に適応しつつ、本県の義務教育の使命を果たすべく、力強くけん引していく必要があると強く感じています。
 こうしたことも踏まえて、校長会運営に当たっては、コストパフォーマンス、タイムパフォーマンス、いわゆる「コスパ」、「タイパ」を意識してまいります。このコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスは、単に「けずる」「やめる」ということではありません。コロナ禍の経験で得た創造的な工夫や知恵を生かし、物事の本質を見極め、費用対効果と時間対効果を十分検討してまいりたいと存じます。そして、「次代を見据え」た上で、さらに持続し発展していく組織とするために、よりよい方向性としての「高みを目指し」てまいります。そして、創造力をはたらかせながら、コロナ禍の「禍い」を、新たな価値へとつくりかえ、宣言に掲げました6つのスローガンを柱として、子どもたちや教職員の幸せにつながるような質の高い教育活動を目指した学校経営をするために、「共に歩」んでいけたらと考えています。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

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