特色ある教育活動

自ら学ぶ子 ~考えることを楽しむ授業づくり~

田原市立田原中部小学校

1 はじめに

校区は、田原市の中心市街地にあり、古くからの伝統催事である田原祭りなどが脈々と受け継がれている。平成24年度から3年間、文部科学省教育課程特例校の指定を受け、ふるさとキャリア教育(夢育活動)に取り組み、地域や社会に積極的に働きかける子どもが育ってきた。

平成28年度から30年度にかけて、田原市教育委員会の研究委嘱を受けた。そこで、新学習指導要領の趣旨を踏まえ、夢育活動で得られた成果を教科学習にも広げることをねらい、「自ら学ぶ子~考えることを楽しむ授業づくり~」という研究主題で研究に取り組んだ。

2 取組の概要

本研究で特に大切にしたのは、「自ら学ぶ力」を思考の側面で捉え、「創造的な思考」と「批判的な思考」により、自分の考えをより確かにしていく過程である。そして、以下の手立てで国語科、算数科、理科、社会科、生活科、生活単元学習で授業研究に取り組んだ。

○学びにおける楽しさを段階的に位置付けた単元の構想


ザリガニ作戦会議
  • ステージⅠ(学びを見通す)
    なぞに気付き考える楽しさ
  • ステージⅡ(学びを深める)
    理解納得し解決する楽しさ
  • ステージⅢ(学びを広げる)
    学びを活用し広げる楽しさ

○授業展開の工夫

  • 「つかむ」場面
    ねらいの明確化
  • 「追究し、深める」場面
    個々と協働による追究
  • 「振り返る」場面
    学びそのものや自分の成長を振り返る見つめるタイム

○思考を促す教師の働きかけ

  • ねらいや学習内容の焦点化
  • 思考の要素の活用
  • 具体を問う対話・発問
3 取組の実際

2年生活科「生きもの大好き!なかよし大作戦」では、ステージⅠで清掃前のプールや近くの池でいろいろな生き物に触れる機会を設けた後、一番興味をもったザリガニに焦点を当て、作戦を練って水路に捕まえに出かけた。

ステージⅡでは、全員が自分のザリガニを飼い、その中で出てきた思いを何度も「ザリガニ作戦会議」で話し合い、ザリガニが気持ちよく生きられる世話の仕方を考え合った。

ステージⅢでは、長期間飼育して愛着をもったザリガニの自慢大会を開き、伝え合い認め合うことで、ザリガニと関わることで成長した自分にも気付くことができた。


推薦討論会(パネルディスカッション)

6年社会科「僕らがつくる新しい時代~開国明治維新~」では、ステージⅠでKJ法を使ってそれぞれの気付きや疑問をグループで出し合ってから全体で話し合い、自分たちで課題を焦点化した。

ステージⅡでは開国や大政奉還について、「あなたならどう判断するか」と、その人物になりきって一人調べや討論する場面を設定した。自分事として考えることで、深い思いに気付くことできた。

ステージⅢでは、「明治維新貢献度№1総選挙」と題して、パネルディスカッション形式で推薦討論会を行い、互いに推薦、紹介し合うことで思考を広げた。

4 おわりに
自ら考え深い学びに導く授業を求めて試行錯誤してきたが、まだ道半ばである。今後も教科の本質をより正しく理解することに努めながら、子どもたちが考えることを楽しみ、自ら学ぶ子へ育つよう研究を進めていきたい。