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特色ある学校経営

真剣に語り、真剣に耳を傾けながら学びを深め合う授業づくり

-安城市立桜町小学校-

1 はじめに

 本校は、安城市街地に位置しており、学区にはJR安城駅や市役所、古くからの商店街が建ち並んでいる。一方、新興住宅地も抱え、他の地域から転居してきた核家族家庭の割合が高くなっている。童話『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』などの作者である新美南吉が、教師として勤めていた安城高等女学校の跡地に建っていることから、南吉とゆかりの深い学校である。


桜まなびズム

 令和元年度から2年度にかけて、安城市教育委員会より研究委嘱を受けた。そこで、新学習指導要領の趣旨を踏まえ、一人一人の児童が真剣に語り、他の考えに耳を傾けながら、主体的に学びを深めていくような授業を展開していくことが必要であると考え、研究主題を「自分の未来を切り拓く桜町っ子の育成 ~真剣に語り、真剣に耳を傾けながら学びを深め合う授業づくりを通して~」とし、研究に取り組んだ。

2 取組の概要

 本研究で特に大切にしたのは、学びのサイクル『桜まなびズム』である。

  (1) 1つの課題に対して、まずは「やりたい・がんばりたい」という思いを大切にする。
  (2) 児童の思いをもとに、他と語り合い、聞き合いながら共通点や違いを見つけさせる。
  (3) 授業者が児童の思考をゆさぶる問い返しをすることで、児童の思考のずれを明確にしたり、分かった気になっていたが実は曖昧だった事柄に意識を向けさせたりする。
  (4) 自分の力で問題を解決できたという成功体験を通して達成感をもたせる。
  (5) その思いを、次なる課題解決に向けての意欲にまで高め、更に次の「やりたい・がんばりたい」へつなげる。

3 取組の実際

 5年理科「パワフルなつりざおのひみつをさぐろう ~電磁石の性質~」では、より強力な電磁石を作るために、児童はコイルの巻き方や巻き数に着目した。仮説を立てたり、実験した結果の考察などで意見を交換したりするために、班や学級全体で話し合う場を設けた。新たな見方や考え方が発表されるたびに、児童は納得の声をあげたりする一方で、違う視点からの反論に驚いたりする姿が見られた。
 3年算数科「おって・かいて・重ねて 目指せ!三角形マスター」では、定規を使わなければいけないと思い込んでいた児童に対して、授業者は「全て定規で測らないで正三角形だと言えるためには、どう説明したらいいだろう」と問い返した。児童Aは円を2つ使う方法を思いつき、「2つの円をかけば、三角形のどの辺も円の半径になるから、正三角形になる」と発言した。それによって、児童Bは同じ円の半径は全て同じ長さという既習の知識と結び付け、「両方とも半径だから、半径を使えば正三角形がかける」と発言した。問い返しから、正三角形として成り立つ定義にも意識を向けることができ、考えを一歩深めることができた。
 学びを深め、達成感や自らの学びを自覚することができるように、授業課題に則した振り返りの視点も明示した。また、学習全体の振り返りを書く時間も定期的に設けた。


教師の問い返しから考えを出し合う

4 おわりに

 真剣に語り、真剣に耳を傾けながら学びを深め合う授業づくりを試行錯誤してきたが、まだ道半ばである。研究で得られた成果と課題を基に、今後も「自分の未来を切り拓く桜町っ子」の育成を目指し、更に実践を積み上げていきたい。

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