「平和の森」から学ぶ
-豊田・平和小 保科克之-
去年の11月、卒業した子たちが、平和の森(学校林)に5本の栗の木を植えていってくれました。初めは、細くてまっすぐな栗の木の赤ちゃんでしたが、今見ると、緑色の芽がたくさん出ています。中には、それが葉っぱになっているものもあります。
植えたての頃、毎日栗の木を見ていましたが、特に大きくなる様子もなく、昨日と今日の栗の木は変わっていないように見えました。もしかしたら、木は死んでしまっているのかとさえ思いました。今、芽や葉が出ている様子を見ると、安心するとともに、少しずつでもちゃんと成長していたのだなと感心します。
これを逆上がりができない子に置き換えてみます。初めて練習したら足がぜんぜん鉄棒に届きませんでした。次の日も、次の日も、足は鉄棒に届きません。そして、自分にはできないと、ついあきらめてしまうことがあります。
そんな時、自分は栗の木のように、ほんの少しずつ成長していると思ってほしいのです。昨日よりほんのちょっと足が鉄棒に近づいていると思ってほしいのです。もう少し練習を続けてみようと粘ってほしいのです。
平和の森は、ちょっと見方を変えるといろいろなことを私たちに教えてくれるのだなあというお話でした。