事実をもとに
-みよし・三好丘中 花井 伸
「現象には必ず理由がある」あるテレビドラマの名言だが、教育にも通じるところがある。子どもの学習のつまずき、生活習慣の乱れ、問題行動等々、そこには必ず理由がある。
校務主任のころは、道具箱を抱えて修理を繰り返す日々が続いていた。現場では、次のようなことに心がけた。
1 何が原因(理由)なのか、まずは事実をしっかりつかむ。現場百回!
カギの修理では、正常な錠を分解してその仕組みを調べる。何回も現場を見ているうちに、その理由に気付くことができる。理由に気付けば修理の仕方も見えてくる。分かった喜びとともに、作業も楽しくなる。
2 作業はやさしく、ていねいに、こつこつと。
錆びたねじは、金槌でやさしく百回たたく。テントの組み立てでは、やさしく揺する。無理な力は歪みを生み、片付けのときにはさらに大きな力がいる。それを繰り返せば、使えるものも使えなくなる。
子どもの指導でも同じ。「がんばれ」「練習、練習」だけでは成果は期待できない。事実をしっかり見つめ、その理由をつかむこと。そして、小さな成果の積み重ねをねらうこと。
事実をもとに、正しい判断、効果的な指導ができる先生でありたい。