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各委員会・部会

 法制委員会

 配偶者同行休業制度が予定されている。女性の採用・登用の促進や男女の仕事と子育て等の両立支援の一環である。育児短時間勤務制度や短期介護休暇、育児休業等の仕事と家庭生活の両立支援を推進する様々な制度の適切な運用について研究していく。
 また、昨年度末の退職者からの公的年金不支給期間の発生に伴い、高齢者の雇用制度の整備が求められている。今年度から常勤再任用が導入された。再任用制度について、情報収集を行うとともに、実施に伴う問題について研究を深めたい。
 さらに、教職員の勤務時間の適正な管理や長時間労働による健康障害の防止、教職員評価制度等、法制に関する学校運営上の問題を研究し、情報発信に努めていく。  

 

1 調査研究活動
 育児短時間勤務制度について、その利用状況、制度運用上の課題や各校の工夫などを調査している。今年度の利用状況をみると、学校数は105校、教員数は118人であり、平成23年度より増加した。
 育児を行う職員には望ましい制度であり、利用者は、今後さらに増加することが予想される。各校で学校運営に支障をきたさないよう工夫がなされているが、継続的な研究が今後も必要である。
2 法制上の課題の研修
 勤務時間の適正な管理や長時間労働による健康障害防止に向けた諸問題について、関係法令や判例等の研修を深め、情報交換を行った。

 教育条件委員会

 平成26年度の教育予算編成に向けて、教職員定数の改善を含めた人的措置及び、職責に見合った処遇の改善に向け、陳情活動を実施した。
 その結果、児童生徒支援対応教員4人増、通級指導教員10人増、日本語教育適応学級担当教員39人増、特別支援学級対応教員9人増、栄養教諭9人の配置拡大などの改善がなされた。また、県独自の小2及び中1の35人編制、養護教諭の複数配置の緩和措置が継続実施された。
 一方、5年連続となっていた給与抑制のうち、期末勤勉手当の7%抑制が解除されるという成果も得られた。
 今後も、来年度の教育予算編成に向けて、各専門委員会や部会の要望を基に、県小中学校長会の総力をあげて陳情活動に取り組んでいく。

 

 各委員会や各地区から寄せられた要望と他県の教育諸条件の実態調査を基に、平成27年度の教育予算に関する陳情書と陳情説明資料を作成し、県教委・関係県会議員への陳情活動を実施した。
 最重点事項として、教員定数配当基準による小2と中1の35人学級編制及び少人数指導教育の継続実施、日本語教育や特別支援教育の充実等を陳情した。今年度は期末勤勉手当の抑制が解除されたが、6年連続となっている管理職給料の抑制解除を訴えるとともに、職責に見合った処遇の改善も要請した。
 また、研修活動として、県教育予算学習会と退職手当等に関する説明会を実施した。

 学校経営委員会

 児童生徒の「生きる力」を育む学校経営に関する研究を努力目標の中心に据えて、取り組みを進める。
 具体的な事業としては、本年度の四研究大会に向けて、事前に名古屋・尾張・三河の各地域で研究協議会を開催する。指定された研究課題を基に、研究発表を基調として、学校経営の在り方について議論を深める。さらに、27年度の四研究大会への参加体制の調整や準備も進めていく。
 また、子どもの健全育成を図るために、長年力を注いできた教育的刊行物の編集と普及については、これまで以上に内容の充実を図るとともに、近年実施が見込まれている道徳の教科化など、教育制度の新たな動きに伴う大きな課題に対して、柔軟に対応できる体制づくりに努めていく。

 

1 研究推進活動
 東陸小と全連小、東陸中と全日中の四研究大会に参加者を配し、学校経営の様々な視点から校長 の指導力について、研修を深めた。
 また、分科会で口頭発表を受け持つ発表内容については、名古屋・尾張・三河の各地区において、事前協議会を開催し、研究内容の精査を十分に行った。
 次年度に向けて、参加者の各地区への割り当てを検討するとともに、分科会の発表について、各地区で研究を進めるための体制づくりを行った。
2 刊行物の編集と普及推進
 学校と家庭の連携が深まるよう、月刊誌や定期刊行物等の編集と普及活動に努めた。

 進路委員会

 平成26年度就職・入試の調査結果に基づき、要望活動や対策活動を進めていく。とりわけ、今年度立ち上がる「県立高等学校将来ビジョン検討会議」では、課題を解決する提言をしていきたい。また、新たな入試制度の条件整備について、中学校教育の正常化の観点で対応したい。
1 調査研究活動
○  進路希望調査と進学・就職状況調査結果の考察
○  進路に関するアンケート調査に基づく課題の把握 
2 要望・対策活動
○  就職・入試事務の一層の改善・簡便化を目指す。
○  公正かつ円滑な進路指導が支援できるよう関係諸機関との連携強化を図る。
○  課題解決のための要望・協議・調整を進めていく。

 

1 調査研究活動
 「進路指導に関わる諸課題を解決するための実態調査・研究」を主題として、次の調査を行い実態把握に努めた。
○平成25年度末の進路に関するアンケート
○専修・各種学校、公共職業能力開発施設等への進学状況及び就職状況調査
2 対策活動
 県教育委員会、公立高等学校長会、県私学協会、県専修学校各種学校連合会、愛知労働局等と課題解決や改善に向けた協議を行い、次のような成果を得た。
○進路関係事務書類の一層の電子化、手続き等の簡便化
○公立定時制課程合格通知書等受領手続きの明確化

 保健体育委員会

 学習指導要領の改訂に合わせ、本委員会では、ここ数年小学校体育分野、中学校体育分野、そして中学校運動部活動分野の現状について、毎年焦点を決め実態を調査し、問題点を明らかにするとともに、その望ましい方向性を探る調査研究を行ってきた。
 そこで、本年度は小学校保健分野に焦点を当て、「健康教育の望ましい基盤づくりに関する研究」をテーマに、県内小学校100校を調査対象校とし、小学校における健康教育の実態を調査し、望ましい方向性を探る調査研究を進めていく。
 研究を進めるに当たっては愛知県教育委員会体育スポーツ課や健康学習課との連携を図りながら、調査研究をまとめていきたい。

 

 小学校における健康教育の取り組みやその在り方について調査研究を行った。
 健康教育の実施内容では、「基本的な生活習慣の確立」「歯や口腔の健康」「食に関する指導」の順で多い。今後は「心の教育」も重視する。
 養護教諭の82%が授業を行っているが、その間の保健室管理の不安視から、複数配置の拡大を望む声が多い。
 スクールカウンセラーによるカウンセリングの必要性拡大から、機会を増やすための増員を望む声も多い。
 栄養教諭・学校栄養職員による「食に関する指導」の実施率は95 %と高く、定員増を図るなど、一層の充実を望む結果になった。

 福祉安全委員会

 児童生徒の大切な命や心を守り、安全・安心に生活できる学校を目指して、「自ら行動する意識を高める防災教育の推進」を主題に、2年間の研究成果をまとめた。
 本年度も引き続き防災教育や防災対策に重点を置き、大地震や暴風雨をはじめとした自然災害、通学路等における交通安全や不審者対策等、児童生徒の周辺に起こり得る様々な安全・安心に関わる問題を洗い出す。そして、現時点における最善策を調査研究するとともに、各小中学校が抱えている諸問題とその対策や対応事例についても、広く情報収集を進める。
 また、教職員の福利厚生の充実と改善を図るために、関係諸機関との連携を図り、情報の共有に努める。

 

 本年度は、昨年度の主題を引き継ぎ、新たな副題「校長のリーダーシップによる安全教育・安全管理の充実」の下に、災害安全に加えて、生活安全や交通安全など、校長が最も心配している領域の調査研究を行った。
 生活安全では食物アレルギーや携帯等の情報端末に関わる問題、交通安全では通学路や自転車通学に関わる問題、災害安全では災害発生時の危険の理解や安全な行動、避難所の問題が顕著となった。
 来年度は、今年度の調査結果を更に分析し、新たに3領域の安全についての具体的な研究実践をまとめ、本研究を更に前進させたい。

 給食委員会

 昨年度の調査研究では、各小中学校における給食指導の状況を把握して、現状の課題を明らかにした。
 本年度は、「『生きる力』を育む、健康教育の推進と食の指導の充実 ~望ましい食生活を目指した学校と家庭との連携~」を研究主題とし、昨年度把握した3つの課題について、継続して調査研究していきたい。
○ 食物アレルギーを有する児童生徒への対応の実際について
○ 栄養教諭、学校栄養職員の人的配置の拡大について
○ 「食」の指導における家庭教育との連携について
 また、各学校の給食指導に生かすように、各地域の特色ある給食指導の実践例を紹介していきたい。

 

 昨年度の調査研究の結果、食物アレルギーへの対応について、各校が様々な課題や意見をもっていることが分かった。そこで、本年度は、食物アレルギーに起因するインシデント(ヒヤリ・ハット)を集約し、共有することで、食物アレルギーへの対応の方策を探りたいと考え調査研究を行った。今回の調査結果を詳しく提示できないが、以下の3点に課題を絞り、次年度の調査研究を進めたい。
〇食育の推進と安全で安心できる学校給食について
〇栄養教諭、学校栄養職員等の人的配置の拡大について
〇「食」の指導における家庭との連携について

 生徒指導委員会

 今、学校現場では、情報化社会の進展などにより新たな生徒指導上の問題も出現し、その対応や予防に指導の範囲を広げるとともに、教師としての専門性をより高めることが求められている。
 しかし、団塊の世代の大量退職により、学校には経験の浅い教員が急激に増えつつある。各学校現場においては、そうした急増しつつある若手教員をいかに育てるかが、よりよい教育活動を展開する上での喫緊の課題となっている。
 そこで、本委員会では、若手教員の生徒指導力の向上に向けて、各学校がどのような取り組みをしているのかをアンケート調査し、分析を行うとともに、若手教員育成のための課題を明らかにしていきたい。

 

 経験の浅い教員(若手教員)が急激に増加する中、社会や保護者のニーズに応えられる教育を展開していくためには、いかに若手教員を育成するかが鍵となる。
 そこで、本年度、本委員会では、生徒指導に関して、各学校現場が若手教員をいかに育成しようとしているかを、県内25%の小中学校を対象に調査した。
 平成27年度は、その集計結果を分析し、「(若手教員の)生徒指導力を向上させるための有効な手立て」を明らかにしていく計画である。
 また、生徒指導に関する研修も行い、その内容を各地区各学校に還元した。

 特別支援教育委員会

 昨年度末の調査研究のまとめでは、個別の指導計画等の作成が多くの小中学校で進められているだけでなく、PDCAサイクルの見直しにより有効に活用されてきていることが分かった。
 障害者の権利条約の批准がなされ、2月19日から日本でも効力が生じた。インクルーシブ教育システムへの移行の歩みが進んでいる一方で、「合理的配慮」の具体的な提示が十分になされていない。「合理的配慮」及びその基礎となる「基礎的環境整備」の学校への影響の重要性から、国の動向に注目しながら、調査研究活動を行いたい。
 今後も、全国特別支援学級設置学校長協会をはじめ、関係団体と連携し、各地区校長会の研修に生きる情報収集・提供に努めていきたい。

 

 本年度は、校長の専門性を高めるために、愛知県教育委員会主査を招いて特別支援教育に関する県の動向について研修し、その内容を各地区校長会へ情報提供してきた。
 愛知県特別支援教育研究協議会や愛知県特別支援教育連盟と連携し、特別支援教育の一層の充実と自立と社会参加に向けた啓発を進めた。
 平成27年度に、全国特別支援学級設置校長協会全国大会が福井県で行われる。発達障害の可能性のある児童生徒への支援の充実に向けた学校(園)間の望ましい連携の在り方についての調査研究を行い、次年度に更なる課題の追究をしたい。

 修学旅行特別委員会

 昨年度、県下の中学校は大きな事故もなく、修学旅行を実施することができた。分散研修や体験学習等での安全管理では、東日本大震災以降、各中学校がより一層丁寧な対策を講じるようになってきている。本年度も、より安全で安心な修学旅行にするため、委員会で検討し、関係諸機関と情報交換を行い、各地区に情報提供していきたい。
1 努力目標
 社会の変化に対応する望ましい修学旅行の在り方の研究
2 調査研究活動
 県内全中学校を対象とする修学旅行の実施状況調査
3 対策活動
○ 安全安心な修学旅行の実施に向けた情報把握と周知
○ 修学旅行実態調査から見られる諸問題の検討と改善

 

 近年の修学旅行は、学校におけるキャリア教育の一環として位置付けられ、体験型研修を取り入れたものが主流となってきている。
 本委員会では、中学生にふさわしい修学旅行先での体験や研修の在り方を検討してきた。また、関係諸団体に現場の要望を伝えるとともに、情報交換を密に行ってきた。今年度は特に、消費税増税やバス代金の新料金制度への移行があり、その取り扱いについて、各旅行業者と再三話し合いを行った。
 これからも、豊かな人間性を育むことのできる有意義な修学旅行の在り方を研究していきたい。

 教育課題特別委員会

 学校力を高めるために教師力の向上は欠かせない。
 近年、若手教員が増加し、勤続経験5年以下の教員の授業力、児童生徒理解力など、教員としての力量向上とともに、中堅教員の育成が急務となっている。
 本委員会では、教育課題を「教師力を高める校内体制の在り方~若手・中堅教員の育成~」として、各学校現場における、若手・中堅教員育成のための学校体制とその取り組み状況を調査することで、教師力を高める校内体制の在り方と、その課題を明らかにする。
 調査内容は、校内体制を見直すための実践例として紹介し、各学校の若手・中堅教員育成の参考となるよう、情報提供したい。

 

 多様な教育課題を抱える現場、その学校力の向上に教師力の向上は欠かせない。
 本委員会では各学校の教員構成、それに基づく校内体制の中で、若手・中堅教員を育成するために、実施していること、実施したいこと、さらに、人材育成上の課題について、調査研究を進めた。
 その結果、研修時間の確保の難しさ、若手教員の増加に対し、指導に当たる人材の不足など、学校独自では解決し難い課題が明らかになった。
 このような現状を鑑み、組織的に人材を育成する手だてや方法を確立し、現場の悩みを解決する方策を提示する必要性を強く感じている。

 広報部会

 校長は先見性あるリーダーシップを発揮し、「学校力・教師力の向上を図り信頼される学校づくり」に向けて、力強く取り組んでいかなければならない。広報部会では、全会員の資質向上に資するため、会員・学校・関係諸機関の教育諸情報を効果的かつ有機的に提供し、活動の一翼を担っていきたい。
 この方策として、年6回発行の「校長会広報」の内容の更なる充実を、内容構成・色刷ページ増や執筆者の顔写真掲載等を踏まえて図りたい。また、年度末の「研究集録」の発行によって研究成果の共通理解を深めるとともに、校長会ホームページの充実・発信を進める。

 

 学校のトップリーダーを目指す校長会活動の一翼を担うため、会員の学校経営や教育活動に活用できる教育情報の効果的な提供に努めた。
 『校長会広報』は、本会の活動状況、各種大会報告、教育情報、「心はぐくむ」「特色ある教育活動」など会員の資質向上に資する記事を掲載し、年6回発行した。また、『校長会ホームページ』で発信した。
 さらに、各委員会・部会の調査研究や全国・東海北陸地区校長会の研究の動向を『研究集録』にまとめ、全会員、関係諸機関に配付した。

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