令和5年度総会報告
令和5年度第77回愛知県小中学校長会総会が、5月15日、日本特殊陶業市民会館で開催された。
県副知事、県教育委員会教育長をはじめとする多くの来賓をお迎えする中、役員が満場一致で承認され、都築孝明会長が次のような挨拶をした。
○夢の実現を目指して
徳川家には「人の一生は重荷を負いて遠き道をゆくがごとし」という東照公御遺訓が伝わっています。校長人生も、正にこの言葉どおりではないでしょうか。 学校というリュックサックに子どもの笑顔や希望、教職員や地域の信頼を詰め込み、それを背負い、夢の実現という山頂を目指し歩んでいくものと言えます。
この「登山」は決して一人ではなく、山頂に着くまで、互いに声をかけ励まし合っていくのです。総会に995名の同志が集うのは、共にこの「登山」ができることへの誇りや自覚をもち、仲間との絆を確かめ合う「登山口」であるからだと考えています。
○共に歩む校長会
今年度の県校長会キャッチフレーズは、「次代を見据え、高みを目指し、共に歩む」としました。今、教育界は大きな節目を迎え、「令和の日本型学校教育」の推進やポストコロナ下での工夫ある教育実践が求められています。あわせて、教員免許更新制に代わる「新たな教師の学びの姿」
の実現を目指した研修の充実や教職員評価の着実な実施も求められてきます。さらに、愛知の教育も変革期を迎え、校長会組織の在り方も見直す必要があります。まず、定年引上げにより教職員構成の変化が生じます。昭和61年に男女雇用機会均等法が施行されて以来、女性の活躍が促進され、本県の女性校長も今では3割ほどになりました。このような時代の変化の中で、今後の校長会組織の在り方を考えたとき、各世代のよさを生かしながら多様性を尊重し、変化に適応しつつ、本県の義務教育の使命を果たすべく、力強くけん引していく必要があると感じています。
そこで、校長会運営において、コストパフォーマンス、タイムパフォーマンスを意識していきます。 単に「けずる」「やめる」のではなく、コロナ禍の経験で得た創造的な工夫や知恵を生かし、物事の本質を見極め、費用対効果と時間対効果を検討していきます。そして「次代を見据え」、持続し発展していく組織とするために、よりよい方向性としての「高みを目指し」、創造力を働かせながらコロナ禍の経験を、新たな価値へとつくりかえ、宣言に掲げました6つのスローガンを柱として、子どもたちや教職員の幸せにつながる質の高い教育活動を目指した学校経営をするために、「共に歩」んでいきたいと考えています。
この会長挨拶の後、来賓の御祝辞、前任の会長・副会長への感謝状贈呈、議案審議と議決を行った。その後、合同研修会が開催された。