令和4年度総会報告
令和4年度第76回愛知県小中学校長会総会が、5月16日、日本特殊陶業市民会館で3年ぶりに開催された。
県副知事、県議会議長、県教育委員会教育長をはじめとする多くの来賓をお迎えする中、役員が満場一致で承認され、鈴村俊二会長が次のような挨拶をした。
○総会を開催する意義
新型コロナウイルスの感染拡大がいまだ心配な状況で、なぜ総会を開催をするのかといった御意見もあったかと思いますが、年に1回、尾張地域と三河地域の校長が一堂に会し、義務教育の使命や、今年度の学校経営の方向性などを確認したり、校長としての教養や見識を深めたりすることは、大きな意義があります。そして、998名の校長が集まることで校長会としてのまとまりやパワー、今年度の方向性やスローガンなどについて、多くの方々に御理解いただくことが、子どもたちの健全育成や、教職員がやりがいをもって教育活動に取り組めるような環境づくりのために大切だと考えました。
○今後求められる校長像
教育に関わる課題が山積する状況において、今後求められるのは「桃太郎のような校長」ではないかと考えます。桃太郎はイヌ・サル・キジという三匹のお供がいたからこそ鬼を退治することができたのですが、この三匹のお供については、サルが「知恵や知識」、イヌが「行動力」、そしてキジが「先を見通す力」というように、人がよりよく生きていく上で大切なものを象徴しているという話を聞いたことがあります。
そして、これら三つは、校長にとっても重要なものではないでしょうか。サルの「知恵や知識」は、教育に関わる政策などをしっかりと理解するとともに、教育に関わる課題についての現状の把握と分析を行った上で、改善のための手立てを具体的に考えていくことにつながりますし、イヌの「行動力」は、よりよい学校づくりのために揺るがない信念や強い想いをもって、迅速に、さまざまな改革を推進していくことにつながります。さらに、キジの「先を見通す力」は、先行き不透明な社会において必要な、子どもたちの未来を見据え、校長としての明確なビジョンをもつことにつながると考えます。ちなみに、桃太郎というと、もう一つ思い浮かぶきび団子は、桃太郎に対する愛情が込められたものであり、桃太郎はそれをお供に分け与えるこ
とで、愛情も分け与えていたのですが、これは、校長にとっては「子どもたちや教職員への愛情」ということになると思います。
会員の皆様におかれましては、今後とも、桃太郎のように「知恵や知識」、「行動力」、「先を見通す力」、そして「子どもたちや教職員への愛情」
をもって、よりよい学校経営をお進めいただければ幸いですし、県小中学校長会は、そんな先生方を応援し、共に前進していく組織でありたいと考えております。
この会長挨拶の後、来賓の御祝辞、前任の副会長への感謝状贈呈後、議案審議と議決を行ったのち、合同研修会へと進行した。